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Polysix for Reason

1981年のアナログ・シンセサイザーを、ソフトウェアの制作環境で使う。Polysix for Reasonは、原機の音づくりをReasonのラックへ持ち込むRack Extensionだ。坂巻は商品企画を担当。CMTによる回路のモデル化を用い、元の楽器の構成や振る舞いを画面上の操作へつないでいる。

大きな違いのひとつが、6音から最大32音へ拡張されたポリフォニーである。和音や音の重なりを扱う範囲が広がる一方、実際の発音数はホストPCの処理能力にも左右される。古い楽器の特徴を受け継ぎつつ、ソフトウェアとして動く条件の中で演奏の可能性を増やした。

最大32音までの発音数は、原機の音の性格を受け継ぎながら、和音の使い方を変えられる拡張だ。音を長く残す響きでは、前に弾いた音と次の和音が重なり、同時発音数の違いが演奏へ関わる。単に数値を増やすだけでなく、どんな重なりを音楽の中へ置けるかという選択につながる。回路の振る舞いをモデル化する部分と、ソフトウェアの処理能力を使う部分を分けることで、昔の楽器を現在の制作に合わせている。

ReasonのCV接続は、音源の外から制御を持ち込む入口になる。鍵盤で鳴らす対象としてだけでなく、ラック内の機器同士の関係から変化する装置としても扱えるのだ。操作画面が制作環境へ最適化されていることも、毎回の音づくりに関わる。古いパネルを画面へ飾るのではなく、ほかの機器と並べて接続し、曲の中で使うための実装である。楽器の個性は単体の音色に宿り、制作の可能性は周囲とのつながりからも生まれる。その二つを両立させるRack Extensionだ。

操作画面はReason向けに最適化され、CV信号による制御にも対応する。ほかのラック機器とつなぐことで、音源を単独で弾くだけでなく、別の機器の動きから音を変えられる。再現した楽器を制作環境へ置くことは、新しい接続先を持たせることでもある。音色の記憶を、組み合わせて使う道具へ展開した製品だ。