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TRITON taktile

PCを操作する鍵盤が、そのまま音を鳴らす楽器にもなる。TRITON taktileは、USB MIDIコントローラーtaktileにTRITONの512プログラムを収めたモデルだ。坂巻は商品企画を担当。ソフトウェア音源を弾く制作机と、内蔵音源で演奏する場を、同じ鍵盤でつないでいる。

25鍵・49鍵のセミ・ウェイテッド鍵盤に、タッチ・パッドとトリガー・パッドを組み合わせる。鍵盤で旋律を弾くほか、パッドから音階やコードへ触れる方法も選べる。アルペジエーターが反復を作り、スライダーやスイッチはDAWの操作を受け持つ。入力の用途に応じて、手の置き場が変わる。

512種類のプログラムを内蔵することは、鍵盤の使い道をソフトウェアの起動状態から切り離す。制作中はPCの音源を操作し、アイデアを確かめたい時には本体の音色を選ぶ。同じ鍵盤でも、どこが音を生むかによって必要な準備が変わる。内蔵音源とコントローラーを組み合わせたこのモデルは、音を出すまでの経路を二つ持つことで、制作机の道具を演奏する楽器としても扱えるようにしている。

通常のtaktileと共有するタッチ・パッドやコード演奏のためのパッドも、その二つの用途を支える。旋律を滑らかな指の動きから探す、和音をひとつのパッドへまとめる、アルペジオで時間的な動きを加える。鍵盤を中心にしながら、音楽の組み立て方を一通りに固定しない構成である。TRITONという既存の音色資産を、小さなコントローラーの新しい操作面に合わせることで、知っている音を異なる方法で演奏する入口にもなった。

指定のUSB電源を接続すれば、PCなしで内蔵音源を演奏できる。音楽制作のコントローラーという役割に、音を出すための自立性を加えた構成だ。机上ではソフトウェアと連携し、別の場所では同じ鍵盤から音色を呼び出す。持ち替える楽器を増やさず、演奏と制作の条件を切り替えられる。