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OTODUST

小さな電子楽器が、ライブ会場で人をつなぐ。2008年9月14日のOTODUSTで、坂巻はKAOSSILATORのデモンストレーションと開発者トークに出演した。商品企画担当として実機を紹介し、佐野信義、小谷野謙一、松尾公也と登壇している。

登壇者でもある松尾のレポートは、デモと対話の様子を伝える。KEN3TVによる会場映像の説明欄も、同日、新宿club ACIDでの坂巻のKAOSSILATORデモとして記載する。手の動きと音の変化が結びつく様子を、会場の観客に向けて披露した。

会場ではKAOSSILATORを実際に鳴らし、指先の操作で音を変化させる楽しさを紹介した。パッドに触れる動きと、そこから聞こえる音を同時に見られるデモンストレーションは、文章だけでは伝えにくい操作の特徴を共有できる。企画した本人が実機を扱うことで、開発の話と使用の場面も離れずに並ぶ。聴く人は、説明される機能を音の変化として確かめられる。

佐野、小谷野、松尾が同じ場にいることも、製品発表とは異なる広がりを生んでいる。つくる人、使い方を伝える人、出来事を記事にする人が、ひとつの小型楽器をめぐって話す。それぞれの立場によって、注目する操作や面白さは変わる。新宿のクラブという音楽の場所に、その対話が持ち込まれた。演奏する文化と、機器を開発する仕事を離して考えるのではなく、実際に音が鳴る場で両者に触れられるイベントだった。

演奏の道具を紹介するのは、それを企画した本人。その隣に、別の電子楽器のプロデューサーや、使い方を言葉で伝える著者、媒体の書き手が並んだ。デモに続く対話では、演奏する楽しさと製品を生み出す仕事が同じ場で語られた。製品の新しさを、仕様だけで説明する必要はない。音を出し、使い方を話し、その場で聴く。小型電子楽器が会場に集まることで、メーカーと利用者が出会う方法も増えていた。