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MAX CONFERENCE Japan「コルグにおけるMaxの活用法」

まだ存在しない楽器の感触を、言葉だけでチームに伝えるのは難しい。2013年9月3日、坂巻は昭和音楽大学のMAX CONFERENCE in Japanで「コルグにおけるMaxの活用法」を講演した。商品企画のアイデアを具体化するための、ソフトウェアの使い方が題材だった。

17時のセッションに、KORG商品企画室の坂巻が登壇した。Maxは、音や映像、操作の部品を画面上でつなぎ、動く仕組みを組む環境。新しい楽器体験を試せる形にし、チームで共有する事例を紹介する内容として案内された。

Cycling ’74の製品解説では、音を生成する部品、操作画面をつくる部品、ハードウェアと通信する部品を、パッチコードで結ぶ仕組みが紹介されている。つまみやスライダーの値を音へつなげ、変化をすぐに確かめる。コードを一行ずつ書く方法とは異なる視覚的な構成によって、何が何へ影響しているかを見ながら調整できる。その性格は、動作を確かめたい試作にも適している。

楽器の企画では、「こんな操作でこんな音が出る」と説明するだけでは、使ったときの感触を共有しにくい。動く試作があれば、チームの人が実際に触れ、想定した反応との違いを確かめられる。ソフトウェアで先に試すことは、完成した製品と同じ回路をすべて用意する前に、体験の核を検討する方法になる。この講演の案内が示すのは、そのようにMaxを企画の共通言語として使う方向だ。表現をつくる道具が、製品を考える対話にも働いている。

同じ催しにはCycling ’74のDavid Zicarelliをはじめ、作曲家や開発者も登壇する。Maxの試作機能は、作品制作に加え、製品になる前の考えを共有する道具にもなる。動く仕組みにすれば、言葉では伝えにくい違いも検討できる。音楽表現の環境を、企画の対話へ使う。作曲や演奏と並ぶプログラムのなかで、この講演は商品開発側の使い方を提示した。