東北文教大学 講義
2013年秋、坂巻は再び東北文教大学の教室へ向かった。10月14日に、同大学で講義を行った。2011年6月にも同大学で講義を行っており、今回はそれに続く登壇となった。
東北文教大学は2010年に人間科学部子ども教育学科を設置して開学した。公式沿革には、前身の山形女子短期大学から、男女共学化を経た山形短期大学、そして大学と短期大学部への展開が記されている。地域で積み重ねられた教育の歴史のなかに、この講義の会場がある。
この時期の坂巻の活動を広く見ると、教育と製品をめぐる発信が並行している。同じ2013年の11月には、グッドデザインの展示会で、monotronを背景にした回路図公開の取り組みを発表した。完成した楽器を届けることに加え、その仕組みを使い手へ開くという仕事だ。教育の現場でも製品を紹介する場でも、企画の実務家として、技術と人の関係を社会へ伝える活動を行っていた。
2013年には千葉大学と芝浦工業大学でも講義を担当。プロダクトデザインやインターフェイスデザインなど、商品企画に関わるテーマを複数の大学で扱っていた。技術をどう使い手へ届けるかという仕事には、物の形だけでなく、人の行為や理解を考える側面がある。東北文教大学での講義も、異なる教育分野の人々と、製品をつくる仕事が接する活動の一つとなった。
2011年の講義に続き、2013年にも東北文教大学で登壇した。電子楽器の企画に携わる仕事と、山形の大学で学ぶ人々が接する機会となった。デザインや工学の学科だけでなく、別の教育領域の大学にも実務家の仕事が入る。その交流の幅が、坂巻の講義歴にはある。学外で活動する実務家が大学を訪れることは、専門分野の異なる人々が出会い、仕事と学びの接点を広げる機会にもなる。