川口メディアセブン littleBitsワークショップ 2015
音を選ぶだけでなく、音を出す楽器そのものを組み立てる。2015年2月11日、川口市メディアセブンでlittleBits x KORG Synth Kitでつくる、サウンド・ワークショップが開催された。前年の子ども向けの回に続き、今回は中学生から大人までを対象とした。
主催側の募集案内は坂巻を講師と明記。シンセサイザーの仕組みを学び、独自の楽器を組み、最後に参加者の前で演奏する内容を掲げる。会場はプレゼンテーションスタジオ、14時から16時30分、定員15名。前年11月とは、対象も部屋も異なる企画だった。
募集案内にある「独自の楽器」をつくるという目標は、決められた完成形を再現する工作とは少し違う。どの部品をつなぎ、どんな音を出し、どのように操作するかを考える余地がある。機能ごとに分かれたモジュールを組む仕組みは、その選択を目で追える形にする。回路のすべてを一から設計しなくても、構成を変えて音を確かめるところへ参加できるわけだ。
この回では、つくるだけでなく、参加者の前で演奏することまでが案内された。自分の手元で鳴った音を、他者に聴かせるためにどう扱うか。そこで、電子工作の判断に音楽表現の判断が加わる。中学生から大人までという対象設定も、専門家向けの技術説明会とは異なる。同じキットを出発点に、経験の違う人がそれぞれの方法で音へ近づける。川口での二つの回を比べると、対象に合わせて、電子工作の体験から楽器づくりと演奏へ焦点を移したことがわかる。
Synth Kitでは、音を生む部品や加工する部品を磁石でつなぐ。その組み合わせが楽器の構成になり、演奏する音にもつながる。メーカーの告知が提案したのは、機器の使用説明から一歩進み、構造を自分で組み立てる体験だ。最後に演奏する予定があることで、つくる行為と使う行為も続いている。年齢の異なる参加者が、同じ道具で音の仕組みに触れるプログラムだった。