神戸市立青少年科学館 — 作ろう!電子楽器
おもちゃを通して科学を見る展示に、自分で楽器をつくる時間が加わった。2014年8月24日、神戸市立青少年科学館で作ろう!電子楽器が開かれた。夏の特別展おもちゃラボへようこそに関連した、小学生向けのワークショップである。
KORGの告知によると、会場は本館4階のパソコン室、13時から15時まで、対象は小学生16名。使用するのはSynth Kitで、磁石で接続するモジュールを用いて電子楽器を組み立てる内容だった。7月19日から8月31日まで開かれた特別展に、夏休みのワークショップとして組み込まれた。
開催案内が指定する小学生16名、2時間という枠組みは、専門知識を教える講義だけではなく、実際に組み立てる時間を持つ企画だ。玩具を見て仕組みを知る特別展と、電子部品を使って音をつくる活動を組み合わせることで、科学を観察する体験に、自分で条件を変える体験が加わる。音が出るという結果は同じでも、どの部品をつないだかによって、その仕組みを手元からたどれる。
Synth Kitは、既成の楽器を演奏することと、楽器の回路を一から設計することの間に入口を設ける。機能ごとに用意された部品を扱うため、音を生む働きと、それを操作する働きを分けて考えられる。接続の結果を耳で受け取れる点も、科学館の活動と相性がよい。目で見た構造を、音の変化と結びつけて理解できるからだ。夏の特別展の中で行われたこの企画は、電子楽器を専門家の機器として見せるだけでなく、子どもが仕組みに触れる道具として紹介した。
坂巻は8月24日のワークショップに参加した。littleBitsの商品企画にも関わった立場から、子どもたちが電子楽器に触れる機会へ加わった。音を出す仕組みを組み立てることは、科学館で見る原理を、自分の手で確かめる行為へ近づける。玩具のなかにある科学を探る特別展と、電子モジュールをつなぐ教室。二つは「遊び」を入口に、技術の仕組みと接続する。電子楽器が、演奏と科学の両方へ通じる道具として置かれた夏の一日だった。