芝浦工業大学 インターフェイスデザイン
使いやすさは、目に見える形だけでは決まらない。操作したあとに何が起き、どう返ってくるかも設計の対象になる。坂巻は芝浦工業大学で、インターフェイスデザインをテーマとする講義を担当した。2011年、2012年、2013年に、同じ題目で講義を担当した。
2011年7月22日、2012年7月、2013年11月22日に講義を担当した。人が機器を使うとき、どこに触れ、どんな反応を受け取るのか。インターフェイスは、画面ならボタンやメニューなど、利用者が直接働きかける接点を指す。機能を備えることと、その機能を人が扱えることの間に、デザインの課題がある。
利用者体験の設計を扱う資料では、インターフェイスは体験の全体と同じものではない。操作面をきれいに整えることに加え、利用者が何をしようとしているか、そのためにどんな流れをたどるかを捉える必要がある。ボタンを見つけられること、押した結果を理解できること、次の操作へ進めること。一つ一つの接点がつながって、機器を扱う経験になる。
電子楽器には、こうした接点を身体的に考えられる面白さがある。つまみを動かして音を変えると、操作の結果が耳へ返り、その音を聴いて次の動きを決める。画面上の表示だけではなく、手の届く位置や操作の連続性も意味を持つ。楽器の企画を背景にすると、インターフェイスは目に見える操作面を越え、音と身体の関係へ広がる。複数年度にわたり、人が製品を扱うための接点を、工学教育の場で考える活動に携わった。
インターフェイスは操作する接点を、利用者体験は使う前後も含む一連の経験を捉える。画面にあるものだけでなく、応答にかかる時間や、操作の結果も使い心地を左右する。2011年から2013年の講義で、人と道具の接点を考えるテーマに取り組んだ。機能が実現していることと、その機能を人が扱えること。その間にある設計の仕事を、工学の教育現場へ持ち込む活動が続いていた。