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青山学院大学 — 統合マーケティングコミュニケーション

製品の価値は、どのように人へ伝わるのか。2013年6月27日、坂巻は青山学院大学の統合マーケティングコミュニケーションで講義を行った。商品を企画する実務と、その価値を伝える活動が交わる題目だ。電子楽器の商品企画を担う立場から、価値を伝える活動を扱う大学の教育に参加した。

統合マーケティングコミュニケーションは、顧客との関係を軸に、媒体、手段、メッセージを一貫したものとして組み立てる考え方である。この分野を発展させたノースウェスタン大学Medillは、各施策を別々に見るのではなく、全体を調整するアプローチと説明する。

Medillの解説は、IMCを組織の各媒体、手段、メッセージを調整し、顧客との関係を一つの流れとして考える方法と位置づける。たとえば広告で知った製品を店頭で試し、購入して使うとき、それぞれの接点で受け取る印象は同じとは限らない。伝える言葉と実際の体験がどうつながるかを考えると、コミュニケーションは宣伝の表現だけにとどまらず、製品のあり方にも近づいてくる。

同校は、Don SchultzがIMCの考え方を体系化し、1991年にこの分野の修士課程が始まった歴史を紹介している。媒体を個別に最適化するだけでなく、全体として人にどう届くかを見る視点には長い蓄積がある。接点を一つずつ整えるだけでなく、受け手の側からそのつながりを捉えることが、この分野の中心にある。商品企画という仕事とこの学問を並べると、何をつくるかと、つくった価値がどう理解されるかを、切り離さずに考える接点が見えてくる。

その定義を背景に置くと、製品と、広告や売り場などの接点をまとめて考える領域だとわかる。講義の題目は、形や機能をつくる仕事と、価値を伝える仕事の間にある。つくり手が意図した価値も、使い手との接点ごとに違う伝わり方をする。個別の発信を一つの経験として捉えるIMCの視点は、商品を届ける仕事の射程を広げる。坂巻は、そのテーマを掲げる大学の授業に参加した。