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SynthKitの作り方(3)littleBits「KORG坂巻のミュージックメイカー」

電子回路を、一部の専門家だけが扱うものから、誰もが組み立てられる素材へ変える。2014年8月25日公開の連載第3回で坂巻 匡彦が紹介するのは、Synth Kitの土台となったlittleBitsの考え方だ。音を鳴らす製品の紹介から一歩進み、初めて触れる人を迷わせず、試行錯誤へ誘う仕組みを読み解いている。

littleBitsを考案したのはAyah Bdeir。木やプラスチックは積み木や組み立て玩具を通して扱えるのに、電子回路は多くの人にとって遠い存在だった。記事は、その隔たりを埋めたいという発想を紹介する。坂巻がこの仕組みに可能性を感じ、シンセサイザーへ応用したいと考えたことが、Synth Kitの出発点として語られる。

仕組みの鍵は、磁石による接続にある。各モジュールの端には磁石が入り、正しい向きでは引き合い、逆向きでは反発する。接続の向きを文章で理解してから作業する代わりに、手を動かすと正しい向きへ導かれる。間違いを後から警告するのではなく、組み立てる動作そのものに手がかりを持たせた設計だ。電気の知識と最初の成功体験との距離を短くしている。

もう一つの手がかりは色分けだ。青はPower、緑はOutput、ピンクはInput、オレンジはWire。電源と出力をつなぎ、その間へ入力を加えるという基本を、色と配置で捉えられる。ボタンとLEDなら点灯を制御でき、スライダーとモーターなら回転速度を変えられる。組み合わせのルールを共通に保ちながら、扱う現象を光や音、動きへ広げている。

ただし、回路が動けば完成というわけではない。littleBitsは作品をつくるための素材であり、ユーザーの発想から生まれるプロジェクトがその先にある。記事ではNASAと共同開発したSPACE KITやArduinoモジュールにも触れ、同じ接続の考え方が新しい用途へ展開する様子を紹介する。分かりやすさは表現を狭めるためではなく、自分で考えた作品へ進むための足場となる。

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掲載記事

SynthKitの作り方(3)littleBits「KORG坂巻のミュージックメイカー」

元の掲載URL: https://media.dmm-make.com/item/1865/

記事: 坂巻 匡彦