LIBER — 音楽家 × ダンサー
ひとりの音楽家と、ひとりのダンサーが向き合う。LIBERは、その一対一の組み合わせを掲げたジャムセッションだ。2011年5月14日、東京都現代美術館のcontentで開催され、坂巻 匡彦は音楽側の出演者として参加した。音と身体の動きを、同じ場へ招く企画である。
坂巻は電子楽器プランナー/DJとして、坂本弘道ら多彩な音楽家やダンサーと共演した。Musicの出演者一覧にはチェロ、チューバ、ヴァイオリン、カリンバなどの奏者も並び、異なる音楽実践が集まる構成を伝えている。
音楽側の顔ぶれには、今谷忠弘、カジワラトシオ、木村仁哉、松延耕資らも名を連ねる。歌、ギター、サックス、ドラム、シタールなどを扱う音楽家が集い、楽器やジャンルを越えて共演した。坂巻も電子楽器を企画する仕事とDJの実践を背景に、この場に参加。楽器をつくることと音楽を演奏することの両方に関わる活動の一つだった。
ジャムセッションという形式では、共通の時間の中で、相手の表現を受けて自分の選択を考える。音楽とダンスの一対一という設定は、音を聴くことと動きを見ることを近づける。全員が同じ楽譜や動作を共有するアンサンブルとは違う出会いを、組み合わせのルールによってつくる企画だ。電子楽器、弦楽器、管楽器などで音を扱う人々と、身体で空間を扱う人々。その表現の違いを保ったまま、一対一で向き合う時間をつくることが、LIBERの企画を特徴付けている。
ダンサーには青木尚哉、鈴木ユキオ、東野祥子らが参加し、石井則仁が主催した。一対一という枠組みでは、音と身体が同じ時間を分け合う。それぞれの表現を持ち寄り、相手に向き合うことがセッションの中心になる。電子楽器を企画する仕事と並行して、坂巻自身も音楽を担う参加者として、この異分野の組み合わせに加わった。